今年初めて土筆(つくし)を見つけました。もうかなり大きくなっていますが気付きませんでした。そのつくしは裏庭に生えていたものです。
小さい頃よく土手に、つくし取りに行ったことを思い出します。
毎年晩秋には、土手に生えてた枯れ草を燃やす土手焼きを行っていました。昔は、土手は貴重な飼料の場所でした。土手に生えた草を刈って牛やヤギなどの餌にするのです。
基本的にはそれぞれの場所が決まっていますが、村の土地に生えているものは早い者勝ちです。学校から帰ると、ネコ車をもって草を刈りにいっていました。なので、土手は年中綺麗になっていました。
でも刈り残しや、小さな下草などは残っていることもあり、それらを放っておくよりも、刈ったり燃やしてやった方が、翌年よく芽が出てくるのです。燃やした後の灰もよい肥料にもなりますし。
ですから毎年冬には、土手は灰と炭で真っ黒になっていて、春先には太陽に光をよく吸収し、つくしも一面に生えていました。ヨモギの新芽も綺麗に芽吹いていました。
つくしは一斉に出てくるので、時期になると取るのに大忙しです。ところが今は家畜を飼う家もなくなり、土手は管理されなくなりました。それに伴い、つくしなどの季節のものを、見たり感じたりということが少なくなってきました。
やはり季節のものは、手入れされた里で感じるものも多いようです。
つくしを取ってどうするの?と思われる人もいるでしょうが、食べるんです。美味しいですよ。
つくしの頭の部分は食べられますが食べません。胞子が詰まっていて美味しくありません。茎のようなものに付いている「がく」のようなところも食べられないので取り外します。これが結構面倒です。
肌色の茎のようなものだけになったものを食べます。砂糖醤油で煮込んで卵とじが美味しいです。おかずになります。味は・・・つくしの味です。
そもそもつくしは スギナという植物の親です。スギナが増えるときに胞子を飛ばしますが、そのために出てくるものです。スギナはいわゆる雑草です。スギナとつくしは親子なのです。
今はスギナは見あたらないので、またの機会にご紹介します。
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