以前、知人にワイヤレス電源のパソコンないの?ないなら作って。とあっさり言われたことがあります。
非接触型の電力伝達装置はそれまでもありましたが、あくまでも数ミリ〜数センチくらいしか離れません。
これではパソコンの場合、ACアダプター端子がパソコンに刺さっているか触れているかの違いくらいしかなく、あまり意味がありません。
大がかりなものでは、ずーっと昔から京都大学が研究しているマイクロウエーブ送電の技術があります。
まだ実験段階ですが、模型飛行機のそこの部分にコイルを取り付けて飛ばします。地上からコイルめがけてマイクロウエーブを送ってやります。するとコイルが電波を受け取って電流に変換し、マイクロウエーブからの電力のみで飛行を続けることができるというものです。
これは将来、宇宙空間で太陽電池から作られた電力を地上に送電する方法として有力視されています。もう何十年も研究を続けていますがなかなか実用には遠いようです。
これよりももっと身近に利用できる技術をソニーが開発しました。50cm離れたところに60Wの電力を供給できると言います。
これならノートパソコンに使えます。知人も大喜びに違いありません。この送電方法は磁界共鳴型というらしいです。
電力送信デバイス側から高周波で電力を送信し、これに共鳴する受信デバイスのみが電力を受信できるといういうものです。送電と受信デバイスの間にリピータというデバイスを介すると、全体で80cmまでワイヤレスで送電できます。ここまでくれば十分実用になります。
あとは人体に与える影響が心配ですが、問題がなければ使ってみたい技術です。欲を言えば、ワイヤレスLANのようにかなり離れていても使えるのであれば言うことなしです。
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